2013年1月3日木曜日

Magic stove

【20120601】
先日、撮影の小道具として用意したSVEA123R(オプティマス123)。 
最近はアウトドアショップにも置いていないけど、コンパクトで信頼性の高いガソリンストーブの代名詞だったという。
バックパッキングというものに興味があって、リュックを担いでぶらぶらするのが好きだった高校時代、「遊歩大全」という1969年初版の本に出会った。当時は欲しくてもすでに絶版だったので、コンビニエンスストアで600ページもある、活版印刷の本を全ページコピーしたものだ(懐かし〜)。その中で、これに勝るストーブは今のところ無い、と著者のコリンフレッチャーは書いていた。
90年代にはもっと軽くて安全で便利な製品が溢れ、実際にこのストーブをハイキングに持ち出す事は無かった。でも、味わいは抜群で、一連の火を付ける儀式を行った後「シュッシュッ」と不安定な炎を出す様は、人が作った製品だけど、どこか、ストーブにも魂があるような気を起こさせた。(熱くなって触れないとか、ガソリンが漏れるとか、自分にはなかなか扱えなかったけど、、。)
パシフィッククレストトレイル(PCT)、コンチネンタルディバイドトレイル、アパラチアントレイル、数千キロの長い山道を歩くという希望は、このストーブが象徴となり、11年前、PCTのハイライトであるジョンミューアトレイル(の一部)を歩くという夢の実現となった。