2014年6月5日木曜日

北アルプス縦走

机の端にあったカメラをなんとなく手にとったら
去年の夏に行った、北アルプスの写真のデータが

入っていたので、現像してみました。


行こうと思ったきっかけは、アウトドア店でなんとなく買った「北アルプス縦走」というタイトルの DVD。
初めて行くのにせっかくだからと(無謀に)
槍ヶ岳から西穂高岳まで5日かけて縦走することにしました。

不安だから登山道具屋の人にアドバイスを
訊いたら、 
みんな顔を輝かせて「いいねぇ!」と
喜んでいろんなアドバイスをしてくれて、
特に参考になったのが、北アルプス縦走は本当に岩山を
ずっと歩き続けるので、底が固く、くるぶしまできちんと

固定できるブーツがいい、とのこと。
目安はブーツを履いたつま先を、1cmだけテーブルにのせて

安定して登れるかということ。ちょっとのくぼみに足を乗せれないと、
数日間の縦走では下半身に疲労が溜まってしまうということでした。
このためにSCARPAのマウンテンブーツを買ったけど、
確かに、その通り。


北穂高岳にいたる谷には難所があって、初心者が歩いていいとされる
(あくまで地図に登山道が載るという意味で)最高難易度の「大キレット」。
前の日の夕方に、雲の中から現れた北穂高岳の姿を見たら、
これは冗談かと思うくらい険しくて、

山頂の北穂高岳山荘まで、無事に歩ける自信がなかった。

次の日の午後、なんとか着いた。でも本当に凄いところでした。
命の危険があるときは(集中して)視界が狭まると
訊いたことがあるけれど、この「大キレット」を通るときは

本当に視界が細くなって手元、足下に集中できた。
(というか、本当に動けない人もいたし)
でも、
その次の日もまた同じような難所が続いた・・。
 
ここの凄いところは、いつどこでも死ねること」と
ある登山者が言っていたけど、山を下りて土の上に立ったときは、
久しぶりに土の軟らかさを感じてホッとしました。


いろんな気持ちが思い出される。
そんな写真を撮れるカメラは、きっといいカメラだろう。
この写真を撮ったあとすぐに電池が切れたけど‥
目的地の山頂を望む 目下は大キレット
SIGMA DP1s 16.6mmF4・1/30sec・ISO100